« 井上夢人『ダレカガナカニイル…』 | Main | 岡嶋二人『焦茶色のパステル』 »

2006.07.25

岡嶋二人『クラインの壷』

”完全な仮想現実を体験できる”という画期的なゲームマシンの開発にかかわることになった主人公の前にマシンの秘密をねらう謎の組織が現れて…。

出版当時、こういう言葉が一般に認知されていたかどうかわからないけれど、いわゆるバーチャル・リアリティをネタにしたミステリ。
コンビ解消のため、岡嶋二人の遺作(?)となった作品。
これを読んで、どうして? なぜ解散なんだ? と嘆き悲しんだミステリファンは多かったはず。
最後の最後にこんなすごいものもってくるんだもの、そりゃあ嘆きたくもなります。
岡嶋二人の書く話は基本的にあっと驚く仕掛けを用意して…というものが多いので、人にすすめるときは一苦労です。
ネタを割っちゃうとせっかくの楽しみがなくなるし、かといって全くストーリーにふれないというのも難しい。
結局、「オレを信じて読んでくれ」というわけのわからないことになってしまいます。
自分の文才の無さが恨めしい。

これは本当にミステリなのかという問題は当然出てくるだろうけど、それを言い出すと宮部みゆきの『龍は眠る』はミステリなのか、とか冒険小説、スパイ小説はどうする?ときりがなくなるのでやめときます。
ぼくは、広義のミステリ、謎があればすべてミステリなのだ、という意味で使ってます。

オンラインゲームが当り前の今読んでも十二分に面白い、傑作です。

オンライン書店ビーケーワン:クラインの壺

|

« 井上夢人『ダレカガナカニイル…』 | Main | 岡嶋二人『焦茶色のパステル』 »

TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/14644/11601413

Listed below are links to weblogs that reference 岡嶋二人『クラインの壷』:

« 井上夢人『ダレカガナカニイル…』 | Main | 岡嶋二人『焦茶色のパステル』 »