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2006.07.25

花村萬月『ブルース』

作者のことばにもあるように、音楽小説と暴力小説の合体した傑作エンタテイメント。
バイオレンスではなく暴力なのだ。
花村萬月の書くハナシはヤクザ、アウトロー世界の住人が登場するものが多いので、いわゆる任侠ものや、バイオレンス系だと思っている人も多いかも。また、アブノーマルな性描写や凄惨な暴力シーンに抵抗を感じる人もいるかもしれない。
ぼく自身その手のものは苦手なのですが、花村萬月だけは別格。
とにかくその筆致には鬼気迫るものがあり、テーマの好き嫌いなど踏み越えて迫ってくるのです。
この『ブルース』は彼の得意とする暴力、愛に加え音楽の世界が描かれています。
活字で音楽を語ったものにはロクな物が無いというのが定説だが、これには参った。
扱う題材に関係なく、優れた小説は存在しうるのだという事を思い知らされました。
小説というもののチカラを知る意味で欠かせない1冊。
彼の扱うテーマが嫌いだという人にこそ読んで欲しいです。

オンライン書店ビーケーワン:ブルース

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