« 北村薫『夜の蝉』 | Main | 加納朋子『ななつのこ』 »

2006.07.25

中島らも『今夜、すべてのバーで』

「なぜそんなに飲むのだ」
「忘れるためさ」
「なにを忘れたいのだ」
「 …。忘れたよ、そんなことは」
(古代エジプトの小話)
中島らも『今夜、すべてのバーで』

お酒は好きですか?
ぼくは好きです。
すべての読書人は依存症予備軍である、というのがぼくの持論であったりもするのですが、(感情移入しすぎて溺れがちという意味で)そういう意味ではバイブルと言っても過言ではない1冊。
酒におぼれ、壊れゆく自分を冷静に見つめた男を描いたこの作品は、酒を愛するすべての人というよりも、本を読むことに喜びを見出す人にこそ読んでもらいたい。
そんなひとたちの心にこそ響くと思えてしかたがない。
中島らもというとおちゃらけたオモロイ話を書く人だと思ってる人、彼は小説家です。
アルコールに対するおかしな思いいれやマッチョなヒーロー願望とは無縁のよくできた読み物。

オンライン書店ビーケーワン:今夜、すべてのバーで

|

« 北村薫『夜の蝉』 | Main | 加納朋子『ななつのこ』 »

TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/14644/11601545

Listed below are links to weblogs that reference 中島らも『今夜、すべてのバーで』:

« 北村薫『夜の蝉』 | Main | 加納朋子『ななつのこ』 »