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2006.07.25

加納朋子『ななつのこ』

主人公駒子はある日、書店で「ななつのこ」という短編集を手にする。
はやてという少年が出会う不思議な出来事。
山の中で会ったあやめさんはその不思議をやさしく謎解いてくれる。
どことなく懐かしい感じのするその本にすっかり心動かされ、駒子は作者にファンレターを出した。
「拝啓 佐伯綾乃様─」
ファンレターの返事は思わぬ形で返ってきた。
世間話のつもりで書き添えた駒子の“不思議な出来事”を,佐伯綾乃はあやめさんさながらに解き明かしたのだ。
鮎川哲也賞を受賞した著者のデビュー作。

7話から成る連作形式、劇中劇と仕掛けは凝ってますが、デビュー作としてはかなりの完成度。
“日常に潜む謎”、探偵役は話を聞くだけでその謎を解き明かし、ワトソン役は女子短大生。
こう聞いて北村薫を連想した人も多いのではないでしょうか?
こちらは作者自身女性であるということ、北村薫に比べて謎解きよりも小説の部分に思いいれが強いように思われることなどが、違いの様に思えます。
「あんな女いねえよ」と北村薫に拒否反応を示す女性読者も知り合いにいたのですが、その点では加納朋子のほうに分があるかも(笑)
とりあえず、北村薫の好きな人ならこの作家はめっけもんです。

オンライン書店ビーケーワン:ななつのこ

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