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2006.08.25

金井美恵子『タマや』

『小春日和インディアン・サマー』、『文章教室』、『タマや』、『道化師の恋』と続く「目白四部作」の中の一冊。
長らく絶版状態だったのですが、河出文庫から4ヶ月連続で復刊されました。
この四部作のうちでは『タマや』が一番好きだったので、タイトルに持ってきてみました。

金井美恵子、評価はされているのだろうけれど、今この人読んでる人ってどのくらいいるんでしょうか…。
大好きです。
それも尋常じゃなく。
心をわしづかみにされた作家の一人です。

血沸き肉踊る話の好きな人、ハリウッド映画大好き!って人は、たぶん読まない方がいいでしょう。
句読点なしに長々と続く文章、カギ括弧を使わずに描かれる会話、一人称で語っている登場人物がころころ変わる、などなど、文章がやや独特、こういうの嫌いな人多いだろうな、って感じがします。
あと、話のスジがわかりづらい、日本の文壇が誇るオリジナルジャンル(笑)、私小説風にだらだらごちゃごちゃと話が進むようなところがあるので、スジ読みするタイプの人にはちょっと薦めづらい。

日常で起こるありそうでなさそうな、下品と上品の境目のような出来事を書く人なのです。
好き嫌いはもう真っ二つに別れるだろうけれど、好きな人にとっては、宝物のような作家。
読書中は、至福とはこのことだ、という思いが味わえます。

小春日和(インディアン・サマー)文章教室タマや道化師の恋

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