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2006.11.10

ドン・ウィンズロウ 『ストリートキッズ』

…。
何も言わん。俺を信じて読んでくれっ!
で終わりにしようかとも思ったのですが、さすがにそれはないだろうと(笑)

母親はヤク中の売春婦、父親の顔は知らず、掏摸で食い扶持を稼ぐストリートキッドだったニール。
11歳の時にはじめて捕まった相手、”朋友会”の探偵ジョー・グレアム(片腕の小妖精)にアシスタントとして使われることになり、探偵に必要なイロハ、そして生きるために必要なあらゆることを教わる。

回想シーンとして語られるグレアムとニールのやりとりがもうたまらない。
”ナイーブな心を減らず口で隠して…”というのはハト派ハードボイルドのお約束のようなものですが、この疑似親子関係、「父と子」というテーマに弱いぼくにとってはまさにツボです。
全編にわたる軽妙な会話も心地よいですし、”朋友会”に拾われたといっても天涯孤独の身に変わりはなく、
ストリートキッドとしての過去を背負い続けなければならないニールの悲しみ、いつの日か英文学の教授になり、死ぬまで本に埋もれて暮らしたいと思いながらも、生活のためには”朋友会”の仕事を続けざるを得ないニールの姿が、物語全体に今にも壊れそうな脆さ、”ナイーブな”トーンを漂わせています。

オンライン書店ビーケーワン:ストリート・キッズ

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