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2006.11.09

マイケル・ナーヴァ 『このささやかな眠り』

ゲイでヒスパニックの弁護士ヘンリー・リオスを主人公にしたハードボイルド・ミステリ。
ゲイ・ミステリ版『長いお別れ』と評されたシリーズ第1作。

パッと見、キワモノと思われそうですがホモ・セクシャル、ヘテロ・セクシャル関係なしに非常によくできた1冊。
ゲイを主人公にしたミステリというとジョゼフ・ハンセンのブランドステッター・シリーズが有名ですが、
このマイケル・ナーヴァもなかなかどうして捨てがたいです。
基本的にはハードボイルドのオーソドックスな仕立てそのまま。
ただ、本作の主人公は巷の探偵たちがぶつかる障害のほかに、ゲイであること、ヒスパニックであることに対する偏見とも戦わなければなりません。
己の矜持を貫くことがハードボイルドの探偵達に要求されるものならば、
主人公ヘンリー・リオスの戦いのなんと厳しいことか。
事件を追うにつれて、ヘンリーの恋愛模様も絡んでくるのですが、これがまたよくできてます。
毛深い足にほおをすりよせる趣味はないけれど、へたな恋愛小説読むよりぐっと来ました。
訳はそのスジでは定評のある柿沼瑛子(笑)
ミステリ・ファンなら押さえておいて損はないです。

オンライン書店ビーケーワン:このささやかな眠り

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