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2006.11.11

ジャン・フィリップ・トゥーサン 『ためらい』

「今朝、港で猫の死体を見た」
という一文ではじまるこの作品、「最も好きな小説を挙げろ」と言われたときに真っ先に思いつく作品の一つで、めったに再読なんぞしないぼくにとって、数少ない愛読書と言えるかもしれない存在だったりします。
まあ、凹んだときに手に取りがち…というのもあるのですが(笑)

なんとなく浴槽にもぐりこんでしまった”ぼく”を描いたデビュー作『浴室』が有名ですが、初めてトゥーサンを読んだのはこの『ためらい』で、その後、他の作品も繙いたものの、やっぱり一番のお気に入りは『ためらい』。
ここの書評で、よく「ハナシのない話が好き」と書いていますが、これはその典型です。
ベビーカーに乗せた息子を連れた”ぼく”の日記のような独白のような、これといったスジもなければ、ヤマ場もなく、ちょっぴりミステリっぽい匂い、サスペンス風な雰囲気が漂ってきたりしながら思いこみ?妄想?な文章はふらふらと…。
読み終えると、『ためらい』というタイトルそのものな気持ちがします。

なんとも形容しがたい小説で、人に勧めづらい代表格。
本国での評価も賛否真っ二つだったそうで、これ、ダメな人は全然ダメだと思います。

オンライン書店ビーケーワン:ためらいオンライン書店ビーケーワン:浴室

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