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2006.11.10

ニコルソン・ベイカー 『中二階』

一人の男がエスカレーターに向かって足を踏み出す。
いつものように右手を手すりに伸ばそうとして持っていた紙袋を左手に持ちかえる。
はて、この紙袋には何が入ってたんだっけ…。
今日の昼休み、半パイント入りの牛乳を買った。
その時にストローはいるかときかれて
(そう、ストローと言えばストローがコーラの缶から浮き上がるのを初めて見た時は、我が目を疑った)
ストローを断って紙袋をもらった。
そもそも自分はどうして紙袋をもらったんだろう、たかだか半パイント入りの牛乳ひとつのために。
高校生のころはよく紙袋を断って、クールに片手で持って店を出ていた。
(でも、なぜ、あのころの私はそんなことをしていたのか…)

てな具合に思いつきが思考を呼び、思考は思いつきを呼ぶ。
エスカレーターに向かって足を踏み出すところから、中二階に降り立つまでの数十秒間に頭をよぎった”様々な事柄”を語るだけのために191ページ!を費やした変な小説。←ほめてます
しかもその”様々な事柄”というのが、ミシン目やストローに対する愛着だったりトイレの便座についての考察だったりと、些末なことこのうえない(笑)
書いた人もそうとう変だけど、それを面白がるぼくはもっと変?
とにかく、こんな変な小説めったにない。
怖いもの見たさでも、興味本位でも、一読の価値はあります。

ジャン=フィリップ・トゥーサンを偏執狂にするとこんな感じ?(笑)

オンライン書店ビーケーワン:中二階

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