« October 2006 | Main | December 2006 »

2006.11.28

まさか(BlogPet)

ストイックや、後編とか危険な天候にもかかわらず飛んだ
それなのに「自衛隊は一体何をやっているのか」
と吐き捨てるように言ったそうです


実はこの時、奥尻島で発生した急患を使ったアニメは最近めずらしくありませんでした

まさか「ひょっこりひょうたん島」
がこんなに心に響くとは手に汗握る大迫力
とか思ってるの。


*このエントリは、BlogPet(ブログペット)の「Yonde?」が書きました。

| | TrackBack (0)

2006.11.26

コパンダ

かわいい~♪
これはなんかもう尋常じゃなくかわいすぎます。
Yahoo!ニュース - Record China - もこもこ子パンダの日なたぼっこ―四川省臥龍市

こっちはうつぶせの肉球がたまらん。
Yahoo!ニュース - Record China - 眠くてもかわいいへたれ子パンダ―四川省臥龍市

| | TrackBack (0)

2006.11.25

『よみがえる空 -RESCUE WINGS-』

1994年、私は千歳基地を題材にした作品の事前準備のために千歳救難隊にロケハンに行ったのですが、そこから帰った直後、千歳救難隊のUH-60J救難ヘリコプターが遊楽部(ユーラップ)岳に墜落して、乗員5人が全員亡くなるという事故がありました。そしてあるニュースキャスターがこの事故を読み上げるときに「自衛隊は一体何をやっているのか」と吐き捨てるように言ったそうです。

実はこの時、奥尻島で発生した急患を直ちにヘリで搬送する必要があったにもかかわらず、悪天候のため道の防災ヘリも警察のヘリも消防のヘリも陸自のヘリも飛べなかった。そこで最後に航空自衛隊の救難隊に災害派遣が下令されたのです。

航空自衛隊の救難隊は他の組織に比べて機材や人員の能力が非常に高いため、他の組織では対処できないときに要請がかかる“最後の砦”みたいな部隊です。そして彼らは、自分たちが飛ばないと患者は死ぬしかないことがわかっていたからこそ、危険な天候にもかかわらず飛んだ。それなのに「自衛隊が事故を起こした」というだけで非難され、事実が伝わらないことに私は憤りを感じました。このようなことは阪神淡路大震災の時も含め、枚挙に暇がありません。

自衛隊のことをよくわかっていない人々からの一方的な非難にも、彼らは反論もせず黙々と自分たちのやるべきことをやっている。これがあまりにストイックすぎるので、どうにかしたいという個人的感情からこのアニメの企画が生まれたところもあります。ですが、やはり人を救う職業は物語になりますし、それと私が惚れた、彼らの人間的な姿を描きたかったというのが一番大きいですね。
よみがえる空 -RESCUE WINGS-プロデューサーのメッセージ"航空自衛隊と救難隊のことを知ってほしかった"


いきなり長々と引用しましたが、このメッセージに惹かれて見始めたのでどうしても。

新米パイロットを主人公に救難隊の過酷な任務を描く人間ドラマ。
戦闘シーン無し、萌え要素皆無の地味な話をよくぞここまで!と喝采したいすばらしい出来でした。
特に「第6話 Bright Side of Life(前編)」「第7話 Bright Side of Life(後編)」がよかった。
まさか「ひょっこりひょうたん島」がこんなに心に響くとは…。
ましてや歌いながら泣くことがあろうとは夢にも思いませんでした。
凹んだ時は「ひょうたん島」が定番になりそう(笑)

また、シリアスなドラマ作品とはいえ、CGを駆使した出動シーンは手に汗握る大迫力。
CGを使ったアニメは最近めずらしくありませんが、セル画部分とうまく馴染まず、違和感が強くてあまり成功しているとは思えないものが多いです。
しかし、この『よみがえる空』はまったく違和感がないばかりか、CGだからこそと思える迫力ある映像を実現しています。
才能ある人がやればちゃんとできるのね、と納得させられました。

最後にひとつ。
脇役にもかかわらず、主人公の恋人の勤める出版社の様子がしっかりした描写で驚きました。
苦しい経営状況や地道な営業活動など零細出版社の悲哀がきちんと丁寧に描かれています。

キャラ、ストーリー、映像、すべてが高次元、まったくけちのつけようがありません。
この作品と出会うこと、リアルタイムで見ることができて幸せです。
とにかく最高!
GJ!!


よみがえる空 -RESCUE WINGS- : @nifty BANDAI CHANNEL/バンダイチャンネル

よみがえる空 -RESCUE WINGS- 公式サイト
よみがえる空 -RESCUE WINGS- - Wikipedia

よみがえる空 -RESCUE WINGS- mission 1よみがえる空-RESCUE WINGS-mission 2よみがえる空-RESCUE WINGS-mission 3よみがえる空-RESCUE WINGS-mission 4よみがえる空-RESCUE WINGS-mission 5よみがえる空-RESCUE WINGS-mission 6よみがえる空-RESCUE WINGS-SPECIAL 特別限定版

| | TrackBack (0)

なにわ書房グランドホテル前店が閉店

"札幌の地場書店・なにわ書房(浪花眞理社長)の一号店「グランドホテル前店」=中央区北一西三=が二十日、閉店した。
札幌駅前通で街の移り変わりを見つめて四十四年。
道内関係書籍を充実させるなど個性的な品ぞろえで親しまれたが、書店業界に吹き荒れる大型化の波に勝てなかった。
営業最後の日、常連客からは老舗の閉店を惜しむ声とともに、温かい拍手が送られた。"
なにわ書房1号店 地場老舗惜しまれ閉店 「リーブル」1店で営業継続 - 北海道新聞

もうどこが閉店しても驚かない、と思うようになって久しいのですがこのニュースはショックでした。
3フロアあった頃にはアルバイトで、その後も面倒な本の取り置きをお願いしたりとお世話になりっぱなしで、書店員としても一読者としても”心の拠り所”だったので残念でなりません。
いわゆる本屋らしい本屋として貴重な存在でした。
「でも、札幌にはなにわがあるから大丈夫」と言えなくなるのはとても悲しいです。
郊外型は金太郎飴だし、大型書店はショールームみたいでいかがわしさに欠けるのが物足りない。
ネット書店は便利だけど倉庫に手つっこんでるだけで味気ない。
平台の2列目や書棚の忘れられた片隅を愛でる人間にはつらい時代です。

オンライン書店ビーケーワン:だれが「本」を殺すのか 上巻オンライン書店ビーケーワン:だれが「本」を殺すのか 下巻

Naniwabag_1Naniwacover_1

| | TrackBack (0)

2006.11.23

小笠原が巨人入り

スポーツナビ | ニュース | 小笠原が巨人入り 4年契約に「決めた」
小笠原は日本ハムからも複数年契約などで残留を要請されているが「もう1度挑戦したいのと必要としてくれる方々に応えたいのがあった」と話し、10年間プレーしたチームから新天地に移る決意を固めた。

ついに来たか…と。
覚悟は決めていたものの、昨日はテレビを見るのがつらかったです。
ただ、コメントを見て納得したのも事実。
個人タイトルはもちろんのこと、札幌ドームを満員にし、日本一にもなって、ハムでは全てを成し遂げたわけですから、ストイックな小笠原らしい理由だなと。

あと、ヒルマン監督のコメントもよかった。
北海道日本ハムファイターズ公式サイト - ニュース&インフォメーション
「小笠原がファイターズを離れるのは非常に残念だが、彼自身の人生。そして家族のために下した決断を、私は尊重したい。とてもさびしくなるが、新天地での活躍を心から祈っている。ただし、来年以降ファイターズ戦では打つなよ!!!」

来年の交流戦では拍手で迎えつつにっこり笑って叩きのめしたいと思います(笑)

小笠原道大 - Wikipedia

Guts

| | TrackBack (1)

2006.11.22

琥珀エビス飲んでみました。

ん~美味しいけど…ちょっと物足りなかったかも。
良くも悪くもエビスの魅力である”重厚な味わい”を期待してたので、このすっきり系は予想外でした。
アンバービール入門編て感じです。
個人的にはもっとヘビーに”どアンバー”がよかったかな。
エビスブランドではなくサッポロビールの新製品であれば文句なしなんですけどね。
とりあえず、まだ飲んでない人は一度試してみる価値はあると思います。
限定醸造なのでお早めに(笑)
近所のスーパーでは売行き好調のようでした。
売場にぽっかり穴が空くくらい。

さて、黒エビス、琥珀エビスと来たので次は白エビスなんてどうでしょう?
白ビール(小麦ビール)特有のフルーティな香りは高級感出しやすいと思うんですが。
作ってくれないかな…。

ビールの種類

YEBISU BAR

| | TrackBack (0)

2006.11.21

きょうスギモトで(BlogPet)

きょうスギモトで、ヒットするはずだったの。
そしてここまでヒットしたかもー。


*このエントリは、BlogPet(ブログペット)の「Yonde?」が書きました。

| | TrackBack (0)

2006.11.18

優勝パレード行って来ました♪

スポーツナビ | ニュース | 日本ハムがVパレード=引退の新庄も、14万人が声援-プロ野球
 プロ野球の日本シリーズを制し、44年ぶりに日本一になった日本ハムが18日、札幌市の中心部で優勝パレードを行った。トレイ・ヒルマン監督や選手、コーチらが、沿道を埋め尽くしたファンから大声援を浴びた。パレードの実行委員会によると、沿道には約14万3000人が集まった。
 パレードに先駆けてヒルマン監督が、「きょうはみなさんと喜びを分かち合いたい。来年も同じ機会を設けられるように頑張ります」とあいさつ。午前11時に札幌駅をスタートし、繁華街のすすきのまで約1.3キロの道のりを45分かけて行進した。
 フリーエージェント宣言して去就が注目される小笠原道大選手や、引退した新庄剛志選手も参加。新庄はただ1人私服だった。この日朝の気温は1度と冷え込んだが、大量の紙吹雪に包まれ、オープンバスから笑顔で手を振った。

いや~すごかったです。
あんなにたくさんの人を見たのは生まれて初めてだったかも。
とにかくすごい人だったので、はっきり確認できたのはヒルマン、金子、ひちょり、新庄。
特にひちょりは間近で見られたので大満足です。
サービス精神たっぷりのひちょり、一人だけ半袖でした。
体は大丈夫なのでしょうか?(笑)
パレード終了地点、すすきので見てたのですが最後はあっさり交差点左折していったのにはびっくり。
撤収作業を期待してたのでちょっと残念でした。
それにしても、あのままドームに向かったのでしょうか?
けっこう距離あるのに…。

大勢の人々と舞う紙吹雪 日本ハム - photos.nikkansports.com
2人でおそろいのマフラー 日本ハム - photos.nikkansports.com

パレード終了後、家でテレビを見ていたらW武田のすばらしい笑顔が!
生でみたかったな~
Wtakeda

2006 OFFICIAL DVD HOKKAIDO NIPPON-HAM FIGHTERS ~日本一の軌跡~

BIG DREAM! ~コンプリート2006北海道日本ハムファイターズ~

| | TrackBack (1)

オハヨー乳業「チーズケーキオレンジ」

チーズ味のアイスが好きなのですが、これは久々にヒットしました。
めちゃめちゃ美味しいです♪
オレンジピールがたまらなく(゚д゚)ウマー
アイス好き、チーズ好き、そしてチーズケーキ好きな方はゼヒ!

Cheesecakeorange_1
オハヨー乳業「チーズケーキオレンジ」

| | TrackBack (1)

2006.11.17

【再読】ローレンス・ブロック 『泥棒は野球カードを集める』

最初はもちろん疑っていた。
始終猫に蹴つまずいて閉口するのではないかと思っていた。
が、驚いたことにまるで邪魔にならなかった。
朝、店を開けると、いつも私のくるぶしあたりに体をこすりつけにくるものの、それは朝食を催促する彼なりの方策で、そのあとはほとんど一日じゅう姿を見かけることすらない。
猫らしく足音を立てずに歩きまわり、物にぶつかったりしない。
時々、道路側の窓辺で日向ぼっこをしたり、高い棚に跳び上がって、ジェームズ・キャロルとレイチェル・カーソンのあいだでくつろいだりもするが、たいていはめだたず、いたっておとなしくしている。
ローレンス・ブロック 『泥棒は野球カードを集める』


アル中探偵マット・スカダーで有名なローレンス・ブロックのもう一つの代表作。
軽妙洒脱な会話が楽しいユーモア・ミステリです。
12年ぶりにシリーズが再開された6作目。

久しぶりに読み返したのですが、新しくレギュラーメンバーとなったラッフルズにばかり気を取られたのはたぶん間違いなく自分が猫を飼い始めたから。
引用したくだりではニヤニヤが止まりませんでした。
「一人暮らしで猫飼ってます」と言うと驚かれる事が少なくないのですが、泥棒バーニイ・シリーズがうんとメジャーになればそんなことも無くなるのかな、などととりとめのない事を考えてみたり。

色々と飼育書を買い込んでそれなりの覚悟を決めて飼い始めたのですが、あまりにも手がかからなくて拍子抜けしました。
唯一の難点は部屋探しが難しいこと。
ペット可物件でも実際には「小型犬のみ」というところが多くて苦労しました。
今住んでるとこはもともと「小型犬のみ」だったのを交渉してokもらったので、「猫飼いたい!」て人は交渉前提で探すといいかもしれません。

あ~、なんかすっかり「独り者猫飼いのすすめ」になっちゃってますが、再読なのでNP!ということで(笑)

オンライン書店ビーケーワン:泥棒は野球カードを集めるオンライン書店ビーケーワン:ひとり暮らしで猫を飼う

| | TrackBack (0)

2006.11.16

ローレンス・ブロック 『泥棒は野球カードを集める』

ローレンスブロックというと、日本では”アル中探偵”マット・スカダー・シリーズの方が断然有名。
『ミステリ・ハンドブック』(ハヤカワ文庫HM)の「ミステリ通になれる作家論特集」でも、
ブロックのところは”マット・スカダー論”になっています(笑)
とっても魅力的な”泥棒さん”(←こういうイメージがあるのです)バーニイ・ローデンバーが活躍するこのシリーズ、
やっぱり、”泥棒シリーズ”と呼ぶしかないのでしょうか?
今ひとつ盛り上がらない理由はこのネーミングにあると思うのですけれど…。

閑話休題

およそ12年の空白を経て再開されたシリーズ6作目。
通常、シリーズものを人に勧めるときは、多少不都合があっても1作目から読むことを勧めるのが普通です。
でも、久々に”バーニイもの”を読んでみて、これは、ちょっと…、と今回は考えを改めました。
シリーズものを最初から読むことを勧めるのは、レギュラーメンバーがシリーズの魅力になっている場合が多いせいです。
この、”バーニイ・シリーズ”にも当てはまるのですが、作者がこの作品を書くまでに12年間の空白があったことが、問題。
もちろんいい意味で(笑)
この書評を書くにあたって、未読だった『泥棒は抽象画を描く』と、文庫入りした『泥棒は野球カードを集める』を一気に読んだのですが、ブロック、12年の歳月を経て格段に上手くなっています!
もともと文章力には定評のある作家で、その魅力がよくわかる彼の短編集(同じくハヤカワ文庫HM)を人に勧めることが多かったのですけれど、本作を読んで、改めて彼の力量に唸らされました。
全く上手い!
軽妙な会話、巧みなプロットを生かす、”華やかな軽み”とも言うべき、洒落た文章。
スカダーものを読むときはついつい過剰に感情移入してしまい、我を忘れている部分がありますが、
こういう”よくあるハナシ”を読むと、彼の上手さが際立ちます。
愛書家でプロの泥棒バーニイが活躍するユーモア・ミステリ。
パーネル・ホールの『探偵になりたい』(ハヤカワ文庫HM)なんかが好きなヒトは、きっと気に入ります♪
そういえば、こっちもしばらく読んでないや…。


オンライン書店ビーケーワン:泥棒は野球カードを集めるオンライン書店ビーケーワン:探偵になりたいオンライン書店ビーケーワン:ミステリ・ハンドブックオンライン書店ビーケーワン:おかしなことを聞くね

| | TrackBack (0)

2006.11.14

こないだ(BlogPet)

こないだ、スギモトが
スギモトが
手取り足取り、ああしYondeこがYondeといいながら、朝から日が暮れるまで練習させないとどうにもならないということだ。
とか思ってるよ。

*このエントリは、BlogPet(ブログペット)の「Yonde?」が書きました。

| | TrackBack (0)

2006.11.11

ジョージ・R・R・マーティン 『フィーヴァードリーム』

「はじめからそう頼めばよかったのだ。どうして、最初から真実を告げなかったのだ?」
「あなたが、わたしの種族を救いに来てくれるかどうかわかりませんでした。船のためならば来てくれるだろうと思ったのです」
「きみのためだけで充分だったのだ。わしらはパートナーなんだぞ。なあ、そうじゃないのか?」
ジョージ・R・R・マーティン 『フィーヴァードリーム』

吸血鬼と人間の間に友情は成立するか?というめちゃめちゃ魅力的なテーマの物語。
舞台は南北戦争前夜、蒸気船全盛時代のアメリカ南部。
じっくりと書き込まれた時代背景、効果的に張り巡らされた伏線、男と男の信頼と友情の物語が重厚に積み上げられて、至福の時を味あわせてくれます。
”男と男の信頼と友情”なんて手垢のついたテーマですが、主人公マーシュ船長とジョシュア・ヨークの間に立ちふさがるのは種族の壁。
”捕食者と獲物”という困難な状況が友情の美しさを一段と気高いものにしています。

それともうひとつ、忘れちゃいけないのが、
「珠玉の青春小説にしてグルマン小説でもある…」(北上次郎)
このお話、妙に食事シーンの描写が細かいのです。
おまけに出てくる料理のうまそうなこと!

オールタイムベストには必ず入れる大好きな作品。
オススメです。

オンライン書店ビーケーワン:フィーヴァードリーム 上オンライン書店ビーケーワン:フィーヴァードリーム 下

| | TrackBack (0)

ジャン・フィリップ・トゥーサン 『ためらい』

「今朝、港で猫の死体を見た」
という一文ではじまるこの作品、「最も好きな小説を挙げろ」と言われたときに真っ先に思いつく作品の一つで、めったに再読なんぞしないぼくにとって、数少ない愛読書と言えるかもしれない存在だったりします。
まあ、凹んだときに手に取りがち…というのもあるのですが(笑)

なんとなく浴槽にもぐりこんでしまった”ぼく”を描いたデビュー作『浴室』が有名ですが、初めてトゥーサンを読んだのはこの『ためらい』で、その後、他の作品も繙いたものの、やっぱり一番のお気に入りは『ためらい』。
ここの書評で、よく「ハナシのない話が好き」と書いていますが、これはその典型です。
ベビーカーに乗せた息子を連れた”ぼく”の日記のような独白のような、これといったスジもなければ、ヤマ場もなく、ちょっぴりミステリっぽい匂い、サスペンス風な雰囲気が漂ってきたりしながら思いこみ?妄想?な文章はふらふらと…。
読み終えると、『ためらい』というタイトルそのものな気持ちがします。

なんとも形容しがたい小説で、人に勧めづらい代表格。
本国での評価も賛否真っ二つだったそうで、これ、ダメな人は全然ダメだと思います。

オンライン書店ビーケーワン:ためらいオンライン書店ビーケーワン:浴室

| | TrackBack (0)

ジェイムズ・P・ホーガン 『星を継ぐもの』

月面で発見された深紅の宇宙服を着た死体。
綿密な調査の結果、死後五万年以上経過していることが判明した。
一体彼は何者なのか?

もう最高です。
おそろしくSFらしいSF。
まさに”センス・オブ・ワンダー”というやつで、このアイディアだけでご飯三杯はいけます(笑)
文章はお世辞にも洗練されているとは言えないし、むしろ物語は"二の次"的な印象もあります。
でも、トリックが出尽くして文学へ傾斜してゆくことになったミステリとは違い、SFはまだまだ”面白いハナシ”を考えた人が勝ち!
『星を継ぐもの』はまさにそういうお話で、もうこれでもかとばかりに謎が謎を呼び、その解決は素晴らしくSF的で…♪
中の人はこれ書いてるとき楽しくてしょうがなかったんだろうなあ、という気がします。
キズはあるものの、というかもうキズだらけの気もしますが(笑)、これはアイディアが全て。
だってご飯三杯ですもの(笑)

小説として、SFとして、おそらくは数多くの欠点を持っているこの作品には、そのすべてを帳消しにする魅力がある。
読んでいる内に、胸がワクワクしてくるのだ。
サイエンス・フィクションなのだ、これは。
解説:鏡明

そう、胸がワクワクするのです。

オンライン書店ビーケーワン:星を継ぐもの

| | TrackBack (0)

2006.11.10

トマス・ハリス 『ハンニバル』

前作から実に11年ぶり、鳴り物入りで遂に登場した『ハンニバル』
サイコ・スリラーと言えば『羊たちの沈黙』、というくらいミステリ史に残る存在だった前作。
その続編と言われれば、否応なしに期待も高まります。
『羊』以降、巷に溢れかえった猟奇殺人、サイコものにはウンザリしてたので「真打ち登場!」と期待してました。

でも、素晴らしい出来だった『レッド・ドラゴン』、『羊~』を期待してコレを読むと、きっと期待は裏切られるはず。
どんなに残酷な描写を続けられようとも、『羊~』を読み、その後のサイコ・スリラー・ブームを経験した読み手は、ち~っとも怖くなんか感じない(笑)
正直、「ダメだ、こりゃ…」と思いました。
テクニックは衰えてないけれど、今更こんなハナシじゃね…と。

が、惰性で読み終えるはずだった下巻、ラスト。
うひゃああ!!
なんじゃ、こりゃあ?!
と、と、とんでもないことしやがった、このジジイ!(笑)
何のことはない、このラストを書かんがために、『ハンニバル』は生まれたのでしょう。
しかし、11年も経ってから、こんなオチつけるか、普通…orz
”世界一怖い話”だったのが『羊』、そして、”世界一気持ち悪い話”が『ハンニバル』て感じです。

オンライン書店ビーケーワン:ハンニバル 上巻オンライン書店ビーケーワン:ハンニバル 下巻

| | TrackBack (0)

ジェフリー・ディーヴァー 『静寂の叫び』

スクールバスを乗っ取った脱獄囚とFBI捜査陣が行う人質解放交渉劇を描いたサスペンス。
犯人との緊迫したやりとりが全編に渡って続き、まさに手に汗握る思い。
思わす息を止めて読み続けてしまい、妙にハアハア言ったりとか(笑)
しっかりしたプロットと緻密に裏打ちされたディテールだけでも読み応えある水準以上の出来となっていますが、ディーヴァーは更に一ひねり。
囚われたスクールバスは聾学校のもので、引率の教師も含めて人質は全員聴覚障害者。
そのため交渉は難航をきわめて、物語に一層の緊張感を与えています。
単なる設定では終わらせず、リアルに描かれる聴覚障害者の世界もまた読みごたえたっぷり。
解説の茶木則雄が絶賛するのも当然なすばらしい作品です。

オンライン書店ビーケーワン:静寂の叫び 上オンライン書店ビーケーワン:静寂の叫び 下

| | TrackBack (0)

アンドリュー・クラヴァン 『真夜中の死線』

キース・ピータースンの作品だから押さえとこう、くらいの軽い気持ちで読み始めたものの、やめられないとまらない!
「ああ、小説とはこういうものなのだ…」と思わずつぶやいてしまうすばらしい出来。
死刑執行直前の囚人の冤罪を晴らすデッドリミット型サスペンス、さほど目新しく感じられない、むしろ手垢のついたテーマではありますが、しかししかし、ピータースンを侮っちゃいけません。
巧妙なプロット、読者をぐいぐいと引き込んで離さないスピーディーかつサスペンスフルな展開、一人称と三人称が交錯する特殊な構成をきっちりとまとめ上げた手腕もさすがの一言。

解説は日本ランシング・ファンクラブ飯田橋支部支部長補佐(笑)の茶木則雄。

オンライン書店ビーケーワン:真夜中の死線

| | TrackBack (0)

キース・ピータースン 『暗闇の終わり』

キース・ピータースン、アンドリュー・クラヴァン、マーガレット・トレイシーと3つの筆名を持つ兄弟作家。
事件記者ジョン・ウェルズシリーズの第1作。

「語り口の上手い作家は数多くいるが、上手くて酔わせるという意味では、現代の作家ではディック・フランシスやブロック以外数人」
『幻の終わり』(創元推理文庫)解説:池上冬樹

という言葉を信じて読んでみましょう。
とにかく上手い!
彼の作品を読むと、主人公に同化せずにはいられません。
で、同化すると、酒量が増えてとんでもないことになる…(笑)

ただ、主人公の設定など、取り立てて目新しいことはありません。
「トマス・H・クックやジェイムズ・リー・バークに比べて、キース・ピータースンが群をぬいているわけではない」
産経新聞『夏の稲妻』書評:北上次郎

娘に自殺されたという暗い過去を持ち、
ヘビースモーカーで酒呑みで、
いまだにタイプライターを愛用する昔気質の頑固者で、
自らの規律を持ち、信念のためにはそれを押し通す、
おまけに皮肉屋で正義漢…
言っちゃあ何だが、このタイプはハードボイルドの世界には掃いて捨てるほどいる。
『裁きの街』解説:茶木則雄

で、十二分なテクニックに支えられた傑作である他に何があるかというと、「主人公を脇役と入れ替える」という前代未聞の荒技をこなしています。(←ウソです)
ああ、ランシング、ランシング…。
この一連のシリーズを手にした男性諸君は我らがランシングの魅力にイチコロのはず!
茶木則雄えらい!よくぞ言った!
そう、この作品ははランシング・シリーズと銘打つのが正しいのです!
誰がなんと言おうとも!!

要するに、類い希なるハードボイルドの傑作であると共に、人類の歴史上もっとも魅力的なヒロインが登場する物語である、ということです(笑)

オンライン書店ビーケーワン:暗闇の終わり

| | TrackBack (0)

ドン・ウィンズロウ 『ストリートキッズ』

…。
何も言わん。俺を信じて読んでくれっ!
で終わりにしようかとも思ったのですが、さすがにそれはないだろうと(笑)

母親はヤク中の売春婦、父親の顔は知らず、掏摸で食い扶持を稼ぐストリートキッドだったニール。
11歳の時にはじめて捕まった相手、”朋友会”の探偵ジョー・グレアム(片腕の小妖精)にアシスタントとして使われることになり、探偵に必要なイロハ、そして生きるために必要なあらゆることを教わる。

回想シーンとして語られるグレアムとニールのやりとりがもうたまらない。
”ナイーブな心を減らず口で隠して…”というのはハト派ハードボイルドのお約束のようなものですが、この疑似親子関係、「父と子」というテーマに弱いぼくにとってはまさにツボです。
全編にわたる軽妙な会話も心地よいですし、”朋友会”に拾われたといっても天涯孤独の身に変わりはなく、
ストリートキッドとしての過去を背負い続けなければならないニールの悲しみ、いつの日か英文学の教授になり、死ぬまで本に埋もれて暮らしたいと思いながらも、生活のためには”朋友会”の仕事を続けざるを得ないニールの姿が、物語全体に今にも壊れそうな脆さ、”ナイーブな”トーンを漂わせています。

オンライン書店ビーケーワン:ストリート・キッズ

| | TrackBack (0)

スティーヴン・ハンター 『狩りのとき』

うひひ…面白かったです、すっごく!
『極大射程』、『ダーティホワイトボーイズ』、『ブラックライト』と続くボブ・リー・スワガー四部作のトリなのですが、これを読むとどうして『極大射程』の評価があんなに高いのか、?な気持ちになります。
それまでの三作品ではよくあるヒーロー像、それも思いっきりステレオタイプなそれ、というイメージしかなかったボブ・リーが『狩りのとき』では極めて人間らしい人間として描かれています。
そして、ボブ・リー以上に魅力的に描かれたのがそれまでは単なる便宜上のキャラクター、脇の中の脇、ただの固有名詞でしかなかったダニー・フェン伍長(兵長)。

前三作に比べて格段に上手くなった!という感じがします。
恐ろしく緻密に書き込まれたディテールが他のキズを補ってあまりある、というのが『極大射程』以降の評価だったと思うのですが、この『狩りのとき』にはなんの留保もいりません。
こうして振り返ってみるとこの四部作、はじめから構想にあったわけではなく『極大射程』のヒットにつられて四部作を名乗ってみました、というのがホントなのではないでしょうか?
作品ごとに書き方を変えた、と強弁するには通して読んだときにバラバラな感じがあまりにも強すぎます。
もちろん、個別に読む分にはどの作品も水準以上の満足を与えてくれるのですが、これが関連したひとつながりの作品、と言われてもちょっと…。

色々書きましたが、前作を読んだ人もそうでない人もきっと満足する傑作冒険小説であることは間違いありません。
何はともあれ、ぜひご一読を…。

オンライン書店ビーケーワン:狩りのとき 上オンライン書店ビーケーワン:狩りのとき 下

書評サイト Loud Minority: スティーヴン・ハンター 『極大射程』

| | TrackBack (0)

ニコルソン・ベイカー 『中二階』

一人の男がエスカレーターに向かって足を踏み出す。
いつものように右手を手すりに伸ばそうとして持っていた紙袋を左手に持ちかえる。
はて、この紙袋には何が入ってたんだっけ…。
今日の昼休み、半パイント入りの牛乳を買った。
その時にストローはいるかときかれて
(そう、ストローと言えばストローがコーラの缶から浮き上がるのを初めて見た時は、我が目を疑った)
ストローを断って紙袋をもらった。
そもそも自分はどうして紙袋をもらったんだろう、たかだか半パイント入りの牛乳ひとつのために。
高校生のころはよく紙袋を断って、クールに片手で持って店を出ていた。
(でも、なぜ、あのころの私はそんなことをしていたのか…)

てな具合に思いつきが思考を呼び、思考は思いつきを呼ぶ。
エスカレーターに向かって足を踏み出すところから、中二階に降り立つまでの数十秒間に頭をよぎった”様々な事柄”を語るだけのために191ページ!を費やした変な小説。←ほめてます
しかもその”様々な事柄”というのが、ミシン目やストローに対する愛着だったりトイレの便座についての考察だったりと、些末なことこのうえない(笑)
書いた人もそうとう変だけど、それを面白がるぼくはもっと変?
とにかく、こんな変な小説めったにない。
怖いもの見たさでも、興味本位でも、一読の価値はあります。

ジャン=フィリップ・トゥーサンを偏執狂にするとこんな感じ?(笑)

オンライン書店ビーケーワン:中二階

| | TrackBack (0)

スティーヴン・キング 『ファイアスターター』

モダンホラーといえばこの人、と言うくらい有名ですが、実はキングちゃんと読むのはこれが初めてでした。
というのも、ぼくはバリバリのクーンツ信者。
それに、基本的に怖い話は苦手です…(へなちょこ)
昔読みかけた『IT』を途中で放棄して以来、「やっぱりキングは怖い話を書く人なんだ」と手を出さずじまいでした。
とはいうものの、愛読してる宮部みゆきがキング読む人。
なので、宮部みゆきファンとしてはずーっと気になってたんです、キング。
で、これは超能力物だし、『クロスファイア』の書評書く時に使えるかなあ、と。

面白かったです。
すっごく。
まあ、好みを言えばやっぱりクーンツのバカ話のほうが好きなんですけど、キングは「巧さ」を感じさせる作家なのですね。
クーンツの場合はキズと一緒に巧さも吹っ飛ばしてしまうというか(笑)、上手下手、作品の評価など考える間もなく強引に引き込んで、結果、「ま、これはこれでいいか」と思わされてしまう。
そういった意味では、キングは大人向きなのかなあ。
はやく大人になりたいです。(←バカ)

ただ、当たりはずれの多いクーンツと違って、キングなら何読んでも大丈夫なんじゃないでしょうか。
1冊しか読んでないのに、こんなこと言う方も言う方だけど、それくらい「巧い感じ」のする作風です。

また、楽しみな作家が増えました。
老後にまとめ読みでもしたいです。

オンライン書店ビーケーワン:ファイアスターター 上オンライン書店ビーケーワン:ファイアスターター 下

| | TrackBack (0)

スコット・スミス 『シンプル・プラン』

ある雪の日、誰も知らない現金440万ドルを見つけたハンク・ミッチェルと兄のジェイコブ、その友人ルー。
何も危険は犯さず、誰にも害は及ぼさない…。
安全に金を手に入れるため、3人がたてた”シンプルな計画”は…。

’94年に邦訳が出版され、日本でも人気を博したサスペンス小説。
当時は「御大スティーブン・キング絶賛!」の帯が付いてたような…。
日本での映画公開の時もまたちょっと話題になりました。
静かに狂気へと落ちて行く感じ、わずかなほころびが、また少し、また少しとほどけてゆくような、派手さはないものの、思わずひやりとする傑作サスペンスです。
味わいとしては、パトリシア・ハイスミスに近い感じがします。
もっとも、こちらの方は、プロット、人物造形ともに文字通りシンプル!
なので、好き嫌いが真っ二つに分かれるハイスミスより万人向け。
人が静かに壊れゆくさまが、雪のシーンとぴったりくるはずなので、映画にも期待してみましょう。

むか~し、バイト先でお客さんに勧められて読んだ思い出の1冊でもあります。

オンライン書店ビーケーワン:シンプル・プラン

| | TrackBack (0)

スティーヴン・ハンター 『極大射程』

紆余曲折はあったものの、日本語でも刊行順に読めるようになったボブ・リー・スワガー・シリーズの第1作。
シリーズものは最初から読むようにしているので、これがボブ・ザ・ネイラーとの初めての出会いになりました。
もともと冒険小説は大好きなのですが、話題のベストセラー『極大射程』がこういうハナシだとは思いもしませんでした。
一言で言えば、「ランボー’99」(笑)
べたべたのヒーローものスリラー、今時こんな話が受けるなんて、ひょっとして冒険小説復活の兆しなのかしら?と。
プロット、登場人物ともにそれなりに工夫はされているけれど、類型的と言えば類型的。
でもでも、スナイパー、射撃技術に関する細かな描写が盛り上げる現実感、そして読者を一気に引き込んでゆくスピーディーな展開はキズを補ってあまりあるポイント。
久々にこういう話読んだなあ。
続きも読もう!という気にさせられました。

オンライン書店ビーケーワン:極大射程 上巻オンライン書店ビーケーワン:極大射程 下巻

書評サイト Loud Minority: スティーヴン・ハンター 『狩りのとき』

| | TrackBack (0)

エリス・ピーターズ 『聖女の遺骨求む』

修道士カドフェル・シリーズの第1作。
12世紀のイングランドを舞台にしたミステリ。

なんといっても魅力的なのは、主人公ブラザー・カドフェル!
十字軍の遠征に参加した過去を持ち、中年を過ぎてから心の平穏を求めて修道生活に入った元船乗りという異色の経歴を持つ修道士。
イスラムの地で身につけた医療技術を買われて薬草園の管理を任されています。
院内にもめ事、刃傷沙汰が持ち込まれると、俗世の事はよくわからんとばかりに、彼にお呼びがかかるというわけです。
ミステリのスタイルはとっているものの、基本的には人情話。
池波正太郎の鬼平に近いノリでしょうか。
事件に巻きこまれた人々に対するカドフェルのあたたかい視線が読みどころになっています。
登場人物の多くがシリーズに再登場するので、1作目から順番に読むことをオススメします。

NHKのBSでイギリスのドラマ・シリーズが放送されていたので、ご存知の方も多いかも。
イギリスでは非常に人気のあるシリーズで、ドラマでカドフェル役を演じた役者さんは叙勲されたとか。
実在の修道院であるシュルーズベリ修道院もカドフェル人気で地元観光の目玉になっているようです。
行ってみたい!

オンライン書店ビーケーワン:聖女の遺骨求む

| | TrackBack (0)

チャールズ・シェフィールド 『マッカンドルー航宙記』

太陽系最高の頭脳を持つ天才物理学者マッカンドルー博士。
博士とと女船長ジーニーが遭遇する驚異の出来事を描いた傑作ハードSF。

本が好きだという人でもSFというと、守備範囲外という人はかなり多いでしょう。
ましてハードSF(サイエンス・フィクションのサイエンス重視のもの)となると、いったい何人の人がここを読んでくれてることか。
しかし、この『マッカンドルー航宙記』はよくできたすべての小説がそうであるように、ジャンルの壁などというものは飛び越えてしまってます。
絶体絶命のピンチを切り抜けるマッカンドルー博士の活躍は、
SFというよりも、むしろ本格推理での名探偵の謎解きに近いものがあります。
科学理論が難しげ、とはいっても、本格推理で巧みに張り巡らされた伏線に気がつかないのと同じようなもの。
ただ身を委ねて楽しめばいいだけです。
『黒後家蜘蛛の会』好きな人ならきっといけるはず。

オンライン書店ビーケーワン:マッカンドルー航宙記

| | TrackBack (0)

唐沢なをき 『怪奇版画男』

ぼくとメールでやりとり、もしくはチャットしたことがある人はもうおわかりでしょうが、
ワタクシ、めちゃめちゃ”ベタな笑い”を好みます(笑)
我が旧友(ノリはいっしょ…)が、「マイナー芸人」と言いきったこともありましたが、
この本はそんなぼくが師匠と仰ぐ?ギャグマンガ家、唐沢なをきの歴史に残る問題作です。
あ、でも本音を言うと師匠と仰ぐにはいくらファンでも腰が引ける…とか(笑)
まあ、世間では”B級”とか言われる世界ではあります。

このマンガ、何が凄いって、全ページ手彫りで出来ているのです(笑)
作者の”あとぼり”(あとがきではない…版画だから(笑))にもあるように、
マンガ部分は木版画、吹き出しはゴム版画で刷り上げられています(笑笑)
地口(駄洒落)を多用するしょうもないノリはいつも通り健在!
唐沢ファンにとっては、いつもと同じマンガなのに、意味もなく全編手彫り…ひゃひゃ!(爆)

重版しました!(追加彫り、ちょっとあります)という帯が泣かせます(笑)
って、笑ってるけど、ホントの「重版」ですもんね、コレ。
だって版画だもん(笑笑笑)

オンライン書店ビーケーワン:怪奇版画男

| | TrackBack (0)

2006.11.09

エルモア・レナード 『スワッグ』

「いちばん手っ取り早く、いちばん安全に大金を稼ぐ方法は何か?」
“成功と幸福をつかむための十則”、武装強盗として成功するための 10ヶ条を思いついたフランクは、ひょんなことから知り合った自動車泥棒スティックと組んで強盗稼業に乗り出す。
そして訪れた“酒とバラと強盗の日々”。

犯罪小説を書かせたら右に出る者はいない、エルモア・レナードの1976年の作品。
クエンティン・タランティーノが映像化した『ジャッキー・ブラウン』の原作者と言うと、
「ああ!」と納得する人も多いのではないでしょうか。(←『ラム・パンチ』(角川文庫))
『ジャッキー・ブラウン』の他にも4作品の映画化権を所有する彼はレナードの大ファンで、
はじめてレナードに電話した時、
「イキがるわけじゃないけど、ぼくはあなたの小説を映画化するためにこの世に生まれた男だと思っています」
と言ったとか。

エルモア・レナードは、ぼくが大好きな作家の1人でとても心穏やかには語れないのですが、そのレナード作品の中でも最も好きな1冊。
レナード・タッチと呼ばれる独特の語り口が色濃く出ていてファンならずともたまらないものがあるし、いきいきとした魅力あふれる人物造形も出色。
犯罪者をこれほど魅力的に描く作家は他にはいません。
彼のもう一つの特徴である、先の読めないストーリー展開(変幻自在の変化球ピッチャーにたとえられる)こそ見られませんが、だからといって侮るなかれ。
どんな球種を放ろうと、すばらしいピッチャーであることにはかわりがないのだから。

『レザボア・ドッグス』好きな人ならまさに直球ど真ん中です!

本書の主人公の1人、スティックの7年後を描いた名作『スティック』(文春文庫)も絶版…orz
文春さん、なんとかしてくれ~!

オンライン書店ビーケーワン:スワッグオンライン書店ビーケーワン:スティックジャッキー・ブラウンオンライン書店ビーケーワン:ラム・パンチレザボア・ドッグス デラックス版

| | TrackBack (0)

ジョナサン・ケラーマン 『大きな枝が折れる時』

小児専門の臨床心理医アレックスが活躍するハードボイルド・ミステリ。
なにより臨床心理医という主人公の設定が新鮮、目新しくてよかったです。
作者自身医師であるだけにカウンセリングなど治療場面の描写はよくできていて、読みどころと言っていいでしょう。
ただ、扱われる事件は幼い子供が関わる目を背けたくなるようなものが多くて少々堪えます。
ストーリーの暗さが魅力でもあるのですが、なまじ描写が迫力あるだけに下手なホラー小説より怖く感じる人がいるかもしれません。

アメリカ社会の病んだ部分に光を当てようとする社会派としても、ハト派破滅型ハードボイルドとしても一級品。
親友の刑事マイロがいい味出してます。

オンライン書店ビーケーワン:大きな枝が折れる時

| | TrackBack (0)

マイケル・ナーヴァ 『このささやかな眠り』

ゲイでヒスパニックの弁護士ヘンリー・リオスを主人公にしたハードボイルド・ミステリ。
ゲイ・ミステリ版『長いお別れ』と評されたシリーズ第1作。

パッと見、キワモノと思われそうですがホモ・セクシャル、ヘテロ・セクシャル関係なしに非常によくできた1冊。
ゲイを主人公にしたミステリというとジョゼフ・ハンセンのブランドステッター・シリーズが有名ですが、
このマイケル・ナーヴァもなかなかどうして捨てがたいです。
基本的にはハードボイルドのオーソドックスな仕立てそのまま。
ただ、本作の主人公は巷の探偵たちがぶつかる障害のほかに、ゲイであること、ヒスパニックであることに対する偏見とも戦わなければなりません。
己の矜持を貫くことがハードボイルドの探偵達に要求されるものならば、
主人公ヘンリー・リオスの戦いのなんと厳しいことか。
事件を追うにつれて、ヘンリーの恋愛模様も絡んでくるのですが、これがまたよくできてます。
毛深い足にほおをすりよせる趣味はないけれど、へたな恋愛小説読むよりぐっと来ました。
訳はそのスジでは定評のある柿沼瑛子(笑)
ミステリ・ファンなら押さえておいて損はないです。

オンライン書店ビーケーワン:このささやかな眠り

| | TrackBack (0)

エド・ゴーマン 『影たちの叫び』

登場人物に対する主人公の”優しい視線”が魅力のハードボイルド・ミステリ。
傷つきやすさを軽口で覆う、心優しきハト派ハードボイルドです。
地味な作品ではありますが、プロットの出来はしっかり十分。
なのでハードボイルドと言わず単純にミステリとして読んでも十分楽しめるクオリティです。

オンライン書店ビーケーワン:影たちの叫び


【古本・古書(販売/買取)】本を愛する人の総合サイト・スーパー源氏

| | TrackBack (0)

フェイ・ケラーマン 『水の戒律』

ロサンゼルスにあるユダヤ教徒のコミュニティで発生したレイプ事件。
厳格な戒律に従う彼らとの間には宗教の壁が立ちはだかり、捜査は難航する…。

これは、やったもん勝ち、というか舞台設定の魅力がすべて。
ミステリとしての出来はもちろんよいけれど、
敬虔なユダヤ教徒の生活という異文化をのぞく楽しみが非常に魅力的です。
本筋であるレイプ事件の他に、捜査にあたるデッカーとコミュニティの住人リナとの恋物語がもう1本の軸となるのですが、
こちらのほうはシリーズ通してのお楽しみになります。
ハリソン・フォードの『刑事ジョン・ブック』が面白かった人には特におすすめ。

オンライン書店ビーケーワン:水の戒律刑事ジョン・ブック 目撃者

| | TrackBack (1)

アイザック・アシモフ 『黒後家蜘蛛の会』

『われはロボット』や『ファウンデーション』で有名なSF作家アシモフが書いた、安楽椅子探偵(アームチェア・ディテクティブ)ものの短編集。
化学者、数学者、弁護士、画家、作家、暗号の専門家と、それぞれ専門分野ではひとかどの業績をあげているメンバーが音を上げた後、おとなしく耳を傾けていた給仕のヘンリーがさらっと真相を言い当てる様はまさに快感。
謎解きの楽しさが手軽に楽しめる1冊。
本格推理とか謎解きメインの物はあまり読まないのですが、これは面白かったです。
推理ものが苦手という人にこそ読んでほしい。


オンライン書店ビーケーワン:黒後家蜘蛛の会 1オンライン書店ビーケーワン:黒後家蜘蛛の会 2オンライン書店ビーケーワン:黒後家蜘蛛の会 3オンライン書店ビーケーワン:黒後家蜘蛛の会 4オンライン書店ビーケーワン:黒後家蜘蛛の会 5

| | TrackBack (0)

2006.11.06

が俳句を詠んでみようと思うの(BlogPet)

きょうは、Yonde?が俳句を詠んでみようと思うの

 「その投手 活躍すれば 場面かな」


*このエントリは、BlogPet(ブログペット)の「Yonde?」が書きました。

| | TrackBack (0)

« October 2006 | Main | December 2006 »