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2006.12.18

梅田望夫/平野啓一郎 『ウェブ人間論』

ようやく手に入れたのでさっそく一気読みしました。
「書店員の話」の書評を読んで気になっていた本の未来についてのやりとりがやはり面白かった。

「著作権を固めれば固めるほど孤立していく」「開いてないとないのと一緒」(梅田望夫)

まったく同感で著作権者は”見せるか見せないか”を論じるのではなく、”どうやって見せるのか”を考えた方が将来につながると思います。守るのではなく、攻めるべき。後ろに川しかないのに守ることなどできません。
ただ、続く議論では日本の出版業界の現状惨状についての認識が今ひとつかみ合わなかったのが残念。紙の本が生き残るのと同時に電子書籍が共存する未来をイメージする平野に対して、紙という材質の優位、利便性を説くのはいいのだけれど、同時にコストが安いことをあげているのがちょっと疑問でした。
日本の地方都市から書店が消え、出版社が青息吐息なのは「本が安すぎるから」だと思うのですが。
参考:ある編集者の気になるノート : 本の値段は、素人が思っているほど高くはない。

ロングテールはいいけれど、検索にヒットするのはしっぽの跡ばかりで肝心の本を手にすることができない未来が来てしまうのでは?というのが正直な気持ち。せめて富裕層は紙の本、そうじゃない人は電子書籍くらいに落ち着いてほしいです。本書を読む限りではまだまだ難しいみたいですけれど。ただ、書き手である平野啓一郎がちゃんと危機感を持ってくれているのは読み手としてうれしかったかな。

オンライン書店ビーケーワン:ウェブ人間論

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