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2007.01.26

その道には書店員の屍が

図書館情報学を学ぶ - 資料や人がいなければ「空間への期待」を満たすことはできないのでは?

「空間」として期待されるためには人や資料がまず無ければならないと思うのです。


いや、おっしゃる通りで、もちろん基本的にはそれが正解だと思います。
ただ、この正解が通用する(わかってくれる)層はどんどん減っているのでかなり厳しい、とも思ってます。

「活字離れ」とよく言われますが、減っているのは日常的に本を読む人であって、「読むかもしれない」くらいな人はむしろ増えている。
ドラマ化、映画化、本屋大賞受賞!で、本がぽんぽん売れるのは「普段は読まないけれどきっかけさえあれば読む」というライトユーザーがそれだけ多いということ。
用はないけどなんとなく立ち寄る場所の代表であるコンビニが書店以上に売っているのもそういう一面の現れでしょう。
「普段本を読まない人たち」を相手にしなくちゃいけない。
きっかけさえあれば、なんとなく来させてしまえば、まではなんとかいける。
でも、そこから先はもはや神のみぞ知る領域、と考えてたのでまず「空間」と。

昔、書店発ベストセラーとして『白い犬とワルツを』が話題になりました。
あのへんが分かれ目だったのかなあと思います。
『白い犬』のヒットは版元と連動したのが大きかったと思うのですが、「へ~書店員おすすめだって♪」という反応もすごく多かった。
めちゃめちゃショックでしたよ。
読者としても書店員としても。
「手書きポップ」なんてめずらしくないし、そもそも売場はすべて「書店員おすすめ」でできている(はず)。
だからこそヘビーユーザーは本屋をハシゴする。
書店員は注文書のランクなんか無視して棚を作る。
「本好き同士のお約束」が通じない時代になったのか…って。
ベストセラーしか売れない時代。
些細なきっかけでヒットは乱発してるのにそれ以外につながらない。
本の森への入口だったはずの書店が機能しなくなってきた。
森だと思ってるのは中の人だけで、実際にやってくるのは1本の木目指してピンポイントな人たち。

未公認なんですぅ: いまの読者は書店に「本と出会う場」を求めていないのかも...

「新たな本と出会う場」としての書店機能が復活する日なんて、もう来ないのかもしれない。


ライトユーザーをヘビーユーザーへと導くのはもうほとんど不可能に近いんじゃないかと。
今はとにかく分母を増やして本の神様に祈ってる感じ。
doraさんが紹介されていた、
「黙って棚に並べておいたら利用の少ない資料の利用をいかに増やすかで司書は勝負すべき」
という言葉、これを見て
「ああ…その道はかつて書店員たちが挑み、ついに到達し得なかった道です」
と思ったのが前回のエントリが反論風になった理由です。
敗残兵の老婆心。
すべてを承知の上で「それでも挑戦するのだ」というのであれば、ガンバレ!超ガンバレ!!と(笑)

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